HSPICEでモンテカルロシミュレーションを行うと,シミュレーションの過程で変動させたパラメータが標準出力(.lis)および.MEASUREの出力ファイル(.ma0, .mt0, .ms0等)に出力される.モンテカルロシミュレーションで大量の変数を変動させた場合,見たいパラメータが変動した変数に埋もれてしまう.
モンテカルロシミュレーションの結果をこれらのファイルに出力しないために,MCBRIEFオプションを使う.
.option mcbrief=value
valueは0から3の数字で,それぞれ
0: 変動したパラメータをすべて表示(default)
1: 標準出力(.lis)および.MEASUREの出力に変動したパラメータを表示しない
2: 標準出力のみ変動したパラメータを表示
3: .MEASUREの出力のみ変動したパラメータを表示
である.おすすめはMCBRIEF=1である.
なお余談だが,HSPICEの乱数は種を意図的に変えない限り再現性があるので,何度モンテカルロシミュレーションを行っても同じ結果が得られる.
乱数の種を変えるには,SEEDオプションを使う.
.option SEED="value | random"
valueが指定する乱数の種であり,1から259200の間の値を取る."random"を指定すると,HSPICEはシステムクロックから乱数を生成し,乱数の種とする(再現性が無くなる).
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