2013年6月20日木曜日

lmstatを使ってライセンスの使用状況を確認する

某所でCADのライセンス数の取り扱いについてヒートアップしている.Citrixのライセンスツールを使ってライセンスが管理されている場合,lmstatを使ってライセンスを確認することができる.

% lmstat [-a][-f feature]

-a : 提供されているすべてのライセンスの情報を表示
-f "feature" : "feature"のライセンスに関して情報を表示


例えばhspiceの場合,

% lmstat -f hspice

と打ち込めばよい.

ただしライセンスサーバーが複数ある場合,複数のサーバーにアクセスするためライセンスのチェックに時間がかかるようだ.以前記事にしたように実際に1つライセンスを取った方が速いかもしれない.

なお,うちの研究室も自分を含む何人かやらかした事があるので,それ以降皆自重するようになりました.
"&"とかつけてジョブを複数投げるときは気をつけましょう.

2013年6月19日水曜日

SiliconSmart備忘録

SiliconSmart ACEを研究室の子に教えてもらったのでメモ.

最低限必要なのは
・全体の設定ファイル(configure.tcl)
・各セルごとの論理を定義したファイル(.inst).
・SPICEネットリスト.
configure.tclはインストールディレクトリにテンプレがある..instは無ければ手で作れとのこと.既存の.libがあればそれから生成することもできる.

各ファイルのディレクトリ構造は(ほぼ)固定である.SiliconSmartはカレントディレクトリのディレクトリ構造から,各設定ファイルを読み取る.ディレクトリ構造は以下となっている.
./config # configure.tclを入れる.
./control # .instファイルを入れる.
./netlists # ネットリストを入れる.これは別のディレクトリを指定できる.

キャラクタライズの条件はconfigure.tclにも,.instにも,そして既存の.libからも読み取ることができる.
優先度が存在し,高い順に
.inst > configure.tcl > .lib
である..libにIndexの切り方とか指定していても全然反映されず詰まった.

キャラクタライズで利用するSPICEファイルの拡張子は.cir.別の拡張子を使うときはimport時に-extオプションを使う.

Magmaのツールなので,平等にNLDMもCCSもESCMも出せる.

セルの面積情報を付加することができない.やり方はマニュアルに書いてあるが,.libに反映されない.バグ?

2013年5月30日木曜日

CalibreがRedHat Linux 6.xで動かない

Calibreの古い版をRedHat Linux 6.2で起動すると,

ERROR: Red Hat Linux Release 6.2 is not supported for use with Calibre products.

と表示されて起動しない.RHEL6.xはCalibre Version 2011 2.6からサポートしているので,それより古い場合はアップデートが必要である.試しに2011.2_34.26を利用したところ,正常に起動した.


参考 (Mentor/Support Net)
Does Calibre 2011 work on redhat el 6.3?
http://communities.mentor.com/mgcx/thread/10357

2013年5月10日金曜日

学振PDの申請機関に注意

学振PDは申請者が現在所属している機関に申請するのではなく,申請者の受け入れ先研究機関に申請を行う.

ちゃんと学振の申請手引きに記載されているので,きちんと読みましょうorz

また,申請先によって締め切りが異なるので,この点も注意.

2013年5月9日木曜日

Windows8において,IMEのON/OFFをアプリごとに保存する

これまでのWindowsではIMEの制御状態はアプリごとに保存されていたが,Windows 8ではIMEの制御状態はすべてのアプリで共有される.IMEの制御状態をアプリごとに保存するためには,コントロールパネルで設定を行う.


[コントロールパネル]→[言語]→[詳細設定]へ移動し,[アプリ ウィンドウごとに異なる入力方式を設定する]にチェックを入れる.

これで,Terminal等日本語入力をしないアプリは常にIMEオフにできるので使い勝手が向上する.

Windows 8でなぜこの様な設定を入れさらにデフォルトにしたのだろう.Windows 8はショートカット等が充実していてなれれば高速に使いこなせる設定がある一方で,全くの誰得設定が多すぎてせっかくの利点を完全にスポイルしている感じ.

2013年4月15日月曜日

Windowsにおける印刷時のフォント化けを解決する(フォントの置換をやめる)

印刷時にフォントが化ける場合,送信したファイルに含まれるフォントがプリンタ内蔵のフォントに代替された事によって引き起こされる場合がある.この場合,代替フォントではなくオリジナルのフォントのまま印刷する様にプリンタを設定すれば問題は解決する.



るEPSON LP-9600Sの場合,[プリンタのプロパティ]から[デバイス設定]を開き,[フォント代替表]に含まれる[MS ゴシック][MS 明朝]がそれぞれ[@ゴシック][@明朝]となっていたので,[Don't Subscribe]に設定する事で文字化けが解決した.
ただし,Windows XPなマシンはプリンタのフォントで問題なかったので,Windows 8で利用しているEPSON LP-9600Sのドライバに問題があるのかもしれない.


2013年4月9日火曜日

HSPICEの標準出力に詳細情報を出力する(.option lis_new)

HSPICEはデフォルトで詳細な情報を標準出力(*.lis)に出力するが,より詳細な情報を
出力させるにはlis_newオプションを利用する.

.OPTION LIS_NEW = value

valueは[0|1]の値であり,0がデフォルトである.1にすることでオプションが有効になり,以下の操作が行われる.

■ .PRINTと.NOISE解析の結果が別のファイルに出力される.
■ *.ic#に出力された動作点解析の結果が出力されなくなる.
■ シミュレーションの進捗がパーセンテージで表示される.
■ 解析結果を解析結果に準じた形式で出力する(Reports analysis output file with analysis-specific format.)
■ Convergenceの状態を更新し*.lisに出力する
■ 進捗10%ごとに解析結果を*.lisに出力する
■ 回路の統計情報を表示する.

大きいシミュレーションをするときに,進捗率が表示されるのは結構うれしい.

2013年4月5日金曜日

Windows 7/8でPoderosaの設定を保存する

Poderosaの設定を保存するためには,Poderosaを管理者権限で実行する必要があるらしい.




PoderosaのバイナリであるPoderosa.exeを右クリック→[プロパティ]を選択し,[互換性]タブの[管理者としてこのプログラムを実行する]にチェックを入れればok

ユーザーアカウント制御(UAC)を入れていると実行のたびに確認ダイアログが出るらしいが,
UACなんて普通切(ry.

2013年2月8日金曜日

64bit版HSIMを使う方法

環境変数HSIM_64に1をセットする事で,64bit版HSIMを利用可能である.

% setenv HSIM_64 1 # csh. tcsh
% export HSIM_64=1 # ksh, bash


これさえあれば,チップレベルのシミュレーションも怖くない!

試しにやってみた.

[11:00]% export HSIM_64=1
[11:00]% hsim
================

**************************************************************************
ERROR : amd64/bin/hsim is not installed under
/mnt/cad/synopsys/hsim_vE-2010.12/hsimplus/platform
and no compatible binary can be found
**************************************************************************

[11:00]%


orz

amd64のバイナリをインストールしてもらおう…

HSPICE/HSIMでRC Reductionを行う(.OPTION SIM_LA/.PARAM HSIMPOSTL)

ポストレイアウトシミュレーションを行う場合,レイアウトから大量のRCが抽出されるためシミュレーションに時間がかかる.HSPICEでは,ネットリスト中の大量のRCを縮約(Reduction)する事でノード数を減らし,シミュレーションを高速化することができる.この場合,SIM_LAオプションを利用する.LAとはLinear Accelerationの略である.

.OPTION SIM_LA = value

valueは[PACT | PI | 0 | 1 | 2]を取り,以下の対応となる.

PACT: PACT(Pole Analysis via Congruence Transforms)アルゴリズムでRC Reductionを行う.PACTアルゴリズムでは,DCでの特性を完全に合わし,同時に指定された周波数f0以下の範囲に存在する極を保存するようにReductionを行う.以下に示すPIより高精度.
f0はLA_FREQオプションで以下のように指定する.

.OPTION LA_FREQ=value

valueが0である場合,Cの情報は消えてしまう.

PI: RCネットワークから等価パイ型モデルを作る.

0: SIM_LAオプションを無効にする(default).

1: PACTを有効にする(.OPTION LA_FREQ=PACTと同じ).

2: PIを有効にする(.OPTION LA_FREQ=PACTと同じ).


HSIMの場合,SIM_LAオプションではなく,変数HSIMPOSTLを指定する事でRC Reductionを行う.

.PARAM HSIMPOSTL = value

valueは[0 | 1 | 2 | 3]を取り,以下の対応となる.

0: RC Reductionを無効にする.

1: RC Reductionを有効にする.

2: RC Reductionを有効にする.
このオプションは,一つのネットに大量のMOSFETのドレイン/ソースがつながっているときに有効.

3: RC Reductionを有効にする.
このオプションは,RC Reductionを行う閾値となる電圧を1mVから10mVに緩和することで,より高速にポストレイアウトシミュレーションを実行可能にする.

マニュアルを読む限り,HSIMのRC Reductionはメモリーやデジタル回路のクロックツリーのシミュレーションを対象としている様だ.従ってHSPICEとは異なり,周波数ドメインの事はあまり考えていないようだ(要調査).