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2019年8月14日水曜日

StarRCでカップリングキャパシタを報告する

Calibre xRCでできたので,StarRCでできるのか調べた.以下のコマンドでできる.

COUPLING_REPORT_FILE: file

fileで指定したファイルに出力される.レポートは,キャパシタの総容量(Ct)に対するカップリングキャパシタの容量(Cc)の比,カップリングキャパシタの容量の絶対値(Cc),Victim Net,Aggressor Netの順で表示される.

2018年9月14日金曜日

TLU+を作る

IC Compiler で配置配線する際に,配線容量を考慮した配置配線を行う.そのために配線層の寄生容量のモデルが必要であり,IC CompilerではTable Look Up Plus (TLU+)を使う.
TLU+はInterconnect Technology File (ITF)から作る.ITFでは,プロセスの縦構造を定義する,つまり各配線層の幅,ピッチ,厚み,および誘電率を定義できる.誘電率は途中で変える事もできる.フォーマットは以下のBlogに詳しい.
http://vlsi-concept.blogspot.com/2009/01/interconnect-technology-file-itf.html

ITFができたら,TLU+を作る.StarRC付属の grdgenxo で作る事ができる.
% grdgenxo -itf2TLUPlus input.itf -o output.tluplus

StarRCで使う配線の縦構造を表す nxtgrd ファイルを作る事もできる.(めちゃくちゃ時間がかかります)
% grdgenxo input.itf

プロセスの縦構造を画像にする事もできる.
% grdgenxo -profiler input.itf -jpg output.jpg 



暗号化されていない nxtgrd を逆コンパイルして ITF を作る事もできるらしい.

余談,IC Compilerが呼び出すStarRCはTLU+によるルックアップベースの配線容量見積もりをしているので,StarRCによるRC抽出に比べて精度が落ちる.タイミング解析も同じで,簡易型のPrimeTimeによるタイミング解析なので本物に比べてタイミング解析精度が落ちるのが欠点らしい.

2017年11月30日木曜日

Star-RC で抽出したトランジスタの座標を表示する

Star-RCで抽出したトランジスタの座標(x,y,角度)を表示するには以下のオプションを利用する.

NETLIST_DEVICE_LOCATION_ORIENTATION: YES | NO | COMMENT

YES: トランジスタのx,y,角度の情報を抽出しインスタンス定義に表示する
NO:  トランジスタのx,y,角度の情報を抽出しない(デフォルト)
YES: トランジスタのx,y,角度の情報を抽出しインスタンス定義に表示する($を付けコメント扱い)

YESを付けると以下の様に抽出される.
MM1 D G S B pfet l=xx w=xx x=1.5 y=0.4 angle=0

NOを付けると以下の様に抽出される(座標情報無し).
MM1 D G S B pfet l=xx w=xx

COMMENTを付けるとコメントとして抽出される.
MM1 D G S B pfet l=xx w=xx $x=1.5 $y=0.4 $angle=0

2017年4月12日水曜日

Star-RC で電源配線を抽出する(POWER_EXTRACT)

Star-RC で電源配線の抽出を制御するには,POWER_NETSコマンドとPOWER_EXTRACTコマンドを使う.

POWER_NETSコマンドの後ろに,抽出させたくない電源名を記述する.
POWER_NETS: VDD1 VDD2 ...

POWER_EXTRACTコマンドを利用して,電源の抽出の仕方を選ぶ.
POWER_EXTRACT: YES | NO | RONLY | DEVICE_LAYER

YES: 電源配線のRCを抽出
NO(Default): 電源配線のRCを抽出しない.ただし信号配線のRC抽出において電源配線の影響は考慮される.
RONLY: 電源のRのみ抽出し,別のファイルとして出力する.
DEVICE_LAYERS: マッピングファイル中のdevice_layerキーワードに登録された配線層における,RCのみを抽出する.

RONLYオプションをつけた場合,POWER_EXTRACTコマンドを使うことでRの縮約もできる.