DesignCompiler には compile コマンドと compile_ultra コマンドがあるけれど,その違いは何か調べた.compile_ultra の方が上位互換と考えて良いみたい.
compile: DC Expert を起動する.DC Expert は HDL を最適化されたテクノロジ依存のゲートレベル記述に変換する.
compile コマンドの基本機能は以下の通り.
・GUI と CLI をサポート
・階層的コンパイルをサポート
・フルコンパイル,インクリメンタルコンパイルをサポート
・FF およびラッチを利用した順序回路の最適化
・タイミング解析
compile_ultra: DC Ultraを起動する.より高速で厳しいタイミング条件における回路の合成,また回路の QoR (Quality of Results) の向上が可能.
compile コマンドの機能にさらに以下の機能が追加されている.(専用のライセンスが必要)
・DesignWare library をサポートし,DW library の中からベストな回路構成を自動的に選択,最適化.
・Alib と呼ぶ仮想ライブラリを生成する事で,より大規模な解空間の中から面積と遅延のトレードオフを探査する事を可能にする.
・階層構造を自動的に分解することで,DesignCompiler が回路中の論理の共有を可能にしタイミングをより向上させる.
・階層構造を持つ回路の特に下層の階層境界のポートを変更を許可する.
・データパス抽出を行い算術演算をデータパスブロックに変換し,データパスジェネレータを利用する事でよりより実装を実現する.
・-retime オプションを利用すると,レジスタリタイミングを実施する.
・topological mode を利用すると,DesignCompiler は以下の処理を行う.
・より高精度なポストレイアウトタイミング,面積,電力の見積もりを wire-load model を用いず行う.
・マルチコア CPU を利用した論理合成の高速化
・多電源設計をサポート
・multicorner-multimode 最適化を実施し論理合成を高速化
・-spgをオプションを利用する事で DesignCompiler Graphical を利用に可能にする.それによって
・physical guidance technology によって IC Compiler に対してセルの初期配置情報を提供する事でよりよい QoR を実現する.
・論理合成時の配線混雑度を軽減する.
・信号配線層の最適化を実現.
・floorplan exploration によって設計者がフロアプランの修正を可能に.
DC Expert と DC Ultra の違いを挙げると,Expert は以下を実施する.
・マルチプレクサの最適化
・順序セルのマッピング
・ブール代数最適化とマッピング
・Auto-Uniquilization
・Implement Synthetic Parts
・タイミングドリブン,電力ドリブンの組み合わせ回路最適化
・遅延とリーク電流の最適化
・デザインルール考慮
・area recovery
Ultraはさらに以下を実施する.
・面積のアングルーピング
・データパスの最適化
・レジスタリタイミング
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