2018年9月14日金曜日

TLU+を作る

IC Compiler で配置配線する際に,配線容量を考慮した配置配線を行う.そのために配線層の寄生容量のモデルが必要であり,IC CompilerではTable Look Up Plus (TLU+)を使う.
TLU+はInterconnect Technology File (ITF)から作る.ITFでは,プロセスの縦構造を定義する,つまり各配線層の幅,ピッチ,厚み,および誘電率を定義できる.誘電率は途中で変える事もできる.フォーマットは以下のBlogに詳しい.
http://vlsi-concept.blogspot.com/2009/01/interconnect-technology-file-itf.html

ITFができたら,TLU+を作る.StarRC付属の grdgenxo で作る事ができる.
% grdgenxo -itf2TLUPlus input.itf -o output.tluplus

StarRCで使う配線の縦構造を表す nxtgrd ファイルを作る事もできる.(めちゃくちゃ時間がかかります)
% grdgenxo input.itf

プロセスの縦構造を画像にする事もできる.
% grdgenxo -profiler input.itf -jpg output.jpg 



暗号化されていない nxtgrd を逆コンパイルして ITF を作る事もできるらしい.

余談,IC Compilerが呼び出すStarRCはTLU+によるルックアップベースの配線容量見積もりをしているので,StarRCによるRC抽出に比べて精度が落ちる.タイミング解析も同じで,簡易型のPrimeTimeによるタイミング解析なので本物に比べてタイミング解析精度が落ちるのが欠点らしい.

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