2020年11月7日土曜日

ポリ,シリサイド化ポリ,配線の抵抗の関係

回路をコンパクトに作るためにゲート(ポリシリコン)で配線をする事はよくあるのだけれど,とあるプロが「ポリ配線は抵抗が大きいので多用すると性能低下につながるから止めた方がよい」と意見していた.

実際に調べてみると,とあるプロセスでの配線抵抗をを1Rとすると

Non-Siliside Poly 7000 R [Ohm/sq.]

Siliside Poly 100 R [Ohm/sq.]

M1 1R [Ohm/sq.]

となかなか大きい事がわかった.Siliside 化しても抵抗が高いのは意外だったけれど,よく考えればタングステンシリサイドやチタンシリサイドの薄膜だから銅・アルミ配線に比べて抵抗は高くなるか.

東芝の論文によるとシリサイドは 0.4 um 世代から使われ始めたらしい[1].

Google Skywater  130nm プロセス(元はCypressのファブだったらしい) は TiN による Local Interconnect という変わった層があるけれど,これはメタル層に比べて抵抗が100倍高いそうだ[2].配線層以外は結構抵抗高いのね.

[1] 杉本 茂樹,神垣 哲也,上條 浩幸,"半導体プロセス技術の進歩と課題", 東芝レビュー, 2004年8月,https://www.toshiba.co.jp/tech/review/2004/08/59_08pdf/a02.pdf

[2] Tim Edwards, "Google/SkyWater and the Promise of the Open PDK", in Workshop on Open-Source EDA Technology, 2020

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